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パニック症状の治療とリハビリについて

内科的検査や身体的検査では異常が認められないにもかかわらず、突然現れる動悸、呼吸困難、吐き気、めまいなどの発作を「パニック発作」と呼びます。

これらの発作は、たとえば電車などの乗り物の閉鎖的な状況や混雑した空間など、自由度の低い場所で起こりやすくなります。また、その人にとってストレスや緊張を強く感じる場面に近づこうとするときや、その場面を考えるときに発作が出やすい傾向があります。発作が頻繁になると、その発作そのものに対する不安(これを「予期不安」と呼びます)も強くなり、発作が起きていないときでも日常的に呼吸困難や動悸といったパニック様症状を感じるようになります。これにより、精神的な不安定、不眠や食欲不振などの二次的な症状が現れ、出勤や通学が困難になることがあります。


このような状態になった際には、心療内科の受診や適切な薬物療法、休息により、日常生活における症状を軽減できるケースも少なくありません。

治療の際に重要なのは、最初に発作や症状のきっかけとなったものとの接触を、無理をせず少しずつ増やしていくことです。

例えば、発作のきっかけが電車であった場合、まずは混雑していない時間帯に各駅停車で一駅ずつ乗ることから始め、日を追って徐々に距離や時間を増やしていくことが重要です。

いきなり長距離や長時間を試みると、減少していた発作が再び出現し、予期不安を悪化させることが多くなります。これは、足を骨折した際に、リハビリでゆっくり歩くことをイメージするとわかりやすいでしょう。


当院では、発作再燃の原因となるストレス要因を受診による経過観察を通して把握し、また周囲と相談しながら「どのように軽減できるか」を一緒に考え、あなたに合った改善策を導き出しています。



精神科専門医 山田 雄弘